割安企業スクリーニング方法 / 投資決定判断

スクリーニングに関しては以前簡単に記載しましたが、以下の通りで行っております。

・EV/(EBITDA-Capex)
・Net net比率
・ROIC
・EBITDA-Capexマージン

1. EV/(EBITDA-Capex)
まずこちらの指標を重視しております。その時点での企業価値がその事業が生み出すキャッシュフローの何倍で取引されているかということを表します。例えばこの数値が10倍であるということは、今と同程度のキャッシュフローが10年程度分で評価されているということです。*但し、以前書いた現在価値の考え方を適用する必要があるので、正確には今と同程度のキャッシュフローよりも多く出ているという考え方になりますね。
ちなみにEBITDAとは営業利益に至るまでに減価償却費というノンキャッシュアウト項目が含まれているので足し戻すという金融業界でよく使用される項目です。EV/EBITDAを基準として見ることの方が一般的ですが、個人的にはCapex(設備投資)がPLを通らない項目ですので(営業利益までに計算されない)、キャッシュフローという観点からCapex分を引いたものをその企業の生むキャッシュフローとして見ております。但しCapexは年によって大分上下するので、3年平均の数値を使用しております。Capexをある程度ならすのであれば、減価償却分を設備投資していると考えてEV/営業利益という指標を使う人もいるかとは思います。

私はこの指標が基本的には5倍以上の企業には投資したことはないです。一方で、事業会社やPEファンドのM&Aでこの5.0倍以下で実施されるケースはほぼないと思います。なんで5.0倍を基準にしているのかと言われると非常に答えが難しいですが、5年先くらいならある程度保守的な予想ならば大きく下に外すことはないのではないかという考え方です。
実際は5倍付近のバリュエーションだと次のnet net比率を大きく上回るケースが多いので、かなり事業の成長見込みなどが強く無い限りはもっと低い水準の企業に投資しております。

(時価総額+現金同等物-有利子負債-少数株主持分)/(EBITDA-Capex)< 5.0

2. Net net比率
こちらはかなり割安なものを見つけるのに使用しております。
以前にもこちらに書きましたが、以下の数値が0.66以下である場合はかなり割安であると見ております。

時価総額 /(流動資産(+その他投資有価証券)- 合計負債 )< 0.66

上記の1.2.のうち、特に2の基準をクリアするのはかなり厳しいこともありますが、以下の2つの基準がかなり高ければ少し甘めに見たりもしております。以下の2つの基準は割安度ではなくキャッシュフローの強さをチェックする指標です。

3. ROIC (Return on Invested Capital)
こちらは以下の通り投下した資本に対して、どれだけの営業利益を生み出しているかというよく使われる指標です。EBITDAとか営業利益率は確かに高いけど、こんなに資産を持たないと駄目なのか。。といったような企業を除くための指標だったりします。

営業利益*(1-法人税率)/(純運転資本+固定資産)

4. EBITDA-Capexマージン
こちらは純粋にキャッシュフローの対売上比率を見るものです。高ければ高いほど、製品の値付けがうまくいっている、競合環境がそこまでひどくないのでは、コストコントロールがしっかりしている企業だとかそんなことが伺えます。

上記の4つの指標をベースに該当する企業を四季報CD-ROMなどのスクリーニングツールを使用して探しております。
これは、という企業を見つけたらその企業の財務諸表を中心に公開情報の読み込みを行います。特に注視するのがキャッシュフロー計算書と貸借対照表です。安定的にキャッシュを生み出す力が本当にあるのか、変な負債などがないか?などを中心に数期分を精読し、問題がないようでしたら投資を実行するというようなプロセスを踏んでおります。公開情報はEDINETに基本的にはあります。その他各企業のIR情報などにも資料は公開されております。

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