Mr.マーケット vs 効率的市場仮説

バリュー投資の始祖であり、賢明なる投資家の著者であるベンジャミングラハムが市場をMr.マーケット(マーケットさん)の話としてその特徴を記載したという話は有名かと存じます。
あなたはマーケットさんと一緒にビジネスを行っており、頻繁にそのビジネスの自分の持ち分をいくらであなたに売りたいと言ってきたり、逆にいくらであなたの持ち分を購入したいと言ってきます。あなたは彼のオファーを断っても問題はないです。基本的には毎日、時には全く違う値段でオファーしてくるからです。マーケットさんはかなり悲観的になったり楽観的になったりするなど躁鬱病でもあります。

マーケットさんには以下の特徴があります。

・感情的で陶酔的であり、気難しい
・しばしば非合理
・取引を実行するかは完全にあなたの判断に任せる
・あなたに安く買い、高く売るチャンスを提供してくれる
・大体は合理的であるが、、いつもではない

上記がベンジャミングラハムの目から見た株式市場であり、市場は時に余りに悲観的になったり、非合理な瞬間がくるので、それをうまく利用すれば魅力的な価格で投資ができるということを表しております。

この考え方がまさにバリュー投資という概念の根源であり、株価がどう動こうが「あっせんなよ」、ということなのです。市場は急に楽観的にもなりますし悲観的にもなりますが、しっかりと本質を見極め、異常に割安に投資できるものが出てくるものを待ち続け、投資後は割安度がいつか解消されると気長に見ていく必要があるということです。

一方で、効率性市場仮説というものも有名です。こちらはノーベル経済学賞受賞したシカゴ大学のユージン・ファーマ教授が論文を書いており、市場は全ての情報に対して効率的であり、株は常に公正な価格で取引されているため、投資家は株を割安に買うことも、割高に売ることもなにもできないということです。市場の平均以上のパフォーマンスを残すことはできないので、ごちゃごちゃ個別銘柄の分析などせずにインデックス買っとけという話です。

完全にグラハムの考えるMr.マーケットの考え方とは正反対であることが分かるかと思います。効率的市場仮説を補強することでよく使われるのが、プロの投資家でも殆どは市場に勝てていないというものです。以下のリンクの通り殆どのヘッジファンドは早期に閉鎖に追い込まれてしまっていることがこの仮説の証左であるとみる方も多いと思われます。
http://www.marketwatch.com/story/hedge-funds-closed-down-last-year-at-a-pace-unseen-since-2008-2017-03-17
これはヘッジファンド/機関投資家ならではの制約によるものが大きいという点もありますので、また別途書きたいと思います。

正直に言って個人的にはMr.マーケット派ではありますが、効率的市場仮説自体にも一般論としていい面がありますので、これも別途書いていきたいと思います。

コメントを残す