スモールIPOは悪いことなのか?

少し前ですが、IPO後の株価が冴えない企業が散見されたこともあり、スモールIPO(時価総額が小さいままで上場すること)が多くの識者?に批判されていましたね。堀江貴文氏なども企業は大きくなってから上場したほうがいいという意見のようですが(例えばユニコーンになってからとか)、これは一体どういう考えなのでしょうか。

要は創業者やベンチャーキャピタルなどが”上場ゴール”という概念のもと、手っ取り早くリターンを確定し、その後の業績低迷などの影響は市場に押しつけることが問題であるということです。
後は未上場のうちに巨額な増資を行い、業界でのポジションを確固たるものにしてから上場したほうがいいというものでしょうか。恐らく未上場市場の方が一般的に長期的な視点で資金が投入されるため、未上場の時点でできるだけ資金調達しておいた方がいいという考え方だと思います。

確かに市場に対して期待ばかり持たせて上場時の株価を上げて、蓋をあけてみたら全然期待に沿えない業績で株価は低迷するということは問題ではあると思います。
しかし、上場株投資家の目線からすれば、IPOしてくれる企業というのはできるだけ多いほうがよいのではないかと考えております。確かに期待だけ煽って、実態はゴミのような企業というのはありますが、それでも上場時のオファリングの際には機関投資家を中心に値付けがされるわけであり、プロの目がしっかり入ったものであります。個人投資家にIPO株というレア物感を醸してはめ込むというのはどう考えても詐欺的ではありますが、プロの目を通じた値付けがされている以上、証券会社やベンチャーキャピタルだけが儲かる取引だと攻めるのもナンセンスであると思います。(加えて、創業者/VCなど既存の大株主にはロックアップが設定されておりますし)

未上場のうちに巨額な資金調達をしておいた方がいいという意見に対しては、結局企業からすればそれができればしていると思うんですよね。上場してしまうと成長のための長期的な目線にたった増資が難しいという見方もありますが、質のいい企業であると市場に見られる限り、当然ながら増資は可能であり、長期的な目線にたった資金だって当然入ってくるわけです(VCから未上場時に長期的な資金を調達できるという意見も、結局ファンドの期限がある限り所詮5-7年程度だと考えるべきですし)

以上の通り、時価総額が仮に小さい状態でもIPOしてもらえることで、上場株投資家の選択肢は広がりますし、思わぬ掘り出しものを保有する機会も得られますので、個人的にはどんどんとスモールIPOはしていってもらいたいと考えております。

企業側の目線にたつと、上場することのコスト(上場費用の金額だけではなく、諸々の開示や投資家説明、法的リスクの増加など)を考えると中々厳しい環境に身をおくことになりますので、非常に大変だろうなとは素直に思いますが。(当然割安だと思わない限りは個人的には全く手をだせません。そして、IPOは基本的には非常に市場から注目されるイベントですので、明らかに割安な価格になることは余りないです)

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